KROG副会長の形見(その3)

その2からの続きです。

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 こちら側のコントロールスイッチは、スイッチが抜かれスロットル保持のためだけに
付いている状態でした。この辺でもF3で使用されてたというのを物語っています。

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 メーター周りですがスピードメーターとランプ類が取り外されています。
ランプのギボシも外されてバルブが入っておりませんのでこれも意図して外されているようです。
メインスイッチが取り外されているのもこのカットで確認出来ます。

フロントサスペンションのトップ部分も若干違うように見られますが
気のせいかも知れません。
何にしろ、KRの各部をしっかりと見るのは、これが初めてに近いので正直何処がノーマルで
何処が変わってるのかわからないってのが本音ですので・・・

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 フロントブレーキは、他に転用されてたようでマスター共にありませんでした。
ディスク自体は、ノーマルですが他のモノに入れ替えられていた可能性がありそうです。
仮にブレンボ辺りに入れ替えられていたら、次の車体に転用されますのでこの辺は、レース車両に
ありがちな事と感じられます。

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 サイドカバー部分のカギは、タンクに着いていたモノと別物になってまして
タンクのみ他のモノから移植されていたようです。
内部の工具入れなどは、取り外されています。

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 リアのストップランプのバルブ、ウインカーのバルブも外されています。

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 リア周りを外しストリップ状態にしました。
若干の腐食の進行は、ありますがシートレールに関しては、曲がりも無くそのまま使えそうです。

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 バッテリーケース内にヒューズボックスが移植されバッテリレス仕様になっています。
確認した所、ケーブル類に変更が見られないので公道仕様には、何とか戻せそうな気がします。

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 タンクを外しエンジンを確認して見ました。
ケーブルがNGKに変えられている以外は、かなり綺麗な状態でストックされています。
恐らくは、このまま油類を入れ、ガソリンを入れれば、エンジンは掛かりそうです。
ただ、さすがに油類が抜かれていますので腰下の分解確認が必要でしょう。

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 タンクのヘコミですが位置的にハンドルが当たったように見受けられます。
ステップの削れた部分もこちら側ですので走行時に転倒しての破損だと思われます。
この辺は、ミックさんのKRチャンバーのブログ記事でも確認できますので
T氏が手に入れた際には、すでにこの状態だったのでは、無いかと思いますね。

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 外装を全て外した状態です。
先行して販売されたレプリカのGJガンマと比べるとかなりレースを意識して設計されたのでは無いかと
感じられるショットです。
この辺は、フレームの分割に見られるのですが同時期発売のNS250、RZRのフレームは、シートレールまで
一体で製作されているのですがKRは、別体になっています。
この辺の設計思想が他のメーカーとは、違ったようで、ちょっと面白さを感じますね。

 しかしながらこれを公道仕様にするには、かなりの根気と資金が必要なのは、わかって戴けるかと
思います。実際、KRのパーツにつきましては、純正に至っては、阪神淡路大地震の際に
廃棄され現在は、ネットオークションに出る過去の遺産しか無く、そのオークションに出品される
商品に関しても数が少なく、出ても高値での出品が続いています。

 当初、赤黒KRとの平行2台の再生を目論んでいたのですがC氏から譲り受けたKRを確認して見ると
実行するには、かなりの出費が想像されます。
さすがに赤黒KRをドナーにするには、赤黒KRの前オーナーのWさんに申し訳なく
少し考えることにします。
想像するに両方を再生するには、レア車体の宿命でかなりの困難があるのが予測されますので・・・