フェールラインを追いかけて その2

 キャブレターネタがもう少し続きます。
エンジンが廻るも廻らないもこいつに掛かってるわけでして現代のインジェクションなんか
触るのも怖いって位の話に比べて、機械的な制御ですので現象が結果に見えてくるって事で
やっぱり、念入りにさわったり、弄ったり、眺めたりって必要以上に時間を掛けています。

 先回のNSRの時もそうなのですが実際にエンジンに載せるまでに数回のバラし組み立てを
行いますので暗闇の中で手探りで組み立てが可能って具合まで把握できそうなのですけど
実際、繊細な穴が開いていてそれが塞がってたら本来の機能を発揮できないって事で
見落とし、確認のし忘れは、性能に直結しますのでバラし、組み立て、再確認と
3度ほどの工程をいつも繰り返しておりまして多分に漏れず今回も似たような経過をたどってます。

 さてさて外見の不具合確認まで進んでますが今回は、開けてしまうってのが本題です。
大抵、放置期間の長いバイクは、キャブレターの中もそれ相応の状態になってるんですけど
今回もやっぱりそれ相応・・・(;´Д`) 

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 今回は、ガソリンがゲル状になってました。
この緑色に近い臭い物体は、すでに見慣れたモノになりましたけど、さすがにこの状態で
ガソリン入れてエンジン掛けようって思わないのは、わかってる人は、わかってるって状態ですね。

 日頃の時間の潰し方って事でネットオークションで不動車とか格安車って出物を見てるのですけど
意外に笑えてしまうのが

「エンジンは、掛かります。キャブの清掃が必要です。」ってネタでして

 つまりこれってこの状態のキャブレターの中にガソリンを送り込んでエンジン掛けたって
そういう事になるのですがそりゃ全く確認してないか壊してるだろって行動でして
そういう方からは、購入しない方が正解だろうなぁって思ったりしてしまいます。

 まともな、売り手ならキャブレターの分解清掃してエンジン掛けるのが普通だろって
あーすみません。余計な話に脱線してしまいました。

 放置期間10年って聞いていましたが、この程度ならラッキーってな具合で進行していきます。

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 見た所の不具合は、この部分、フロートのアームが完全に曲がっています。
恐らく腐って固着したガソリンのために動かなくなったフロートを無理矢理動かしたって
状況ですがパンクしてない限りフロートは、このまま使えますので後でアームを直すことにします。
ちなみにこのキャブレターの部品ですがパラガンとTZRが同型のキャブを使っておりますので
部品単体で欲しいって人は、スズキやらヤマハやらから調達すると幸せになります。

 おれ乗ってて部品無くなるから辞めろってガンマ、TZRのオーナーの方々から言われそうですが
絶滅危惧種に認定されそうですでに台数の少ないKRですので勘弁して下さい。
んで、キャブに関しては、ほかでも使ってますので大丈夫なのですけど、買い占めだけは、
ヤメテ下さいね。
 その余分の遊んでる部品一つで幸せになれる人もおりますので。

さらに知ってる人は、知ってるはずですが


Kawasaki250ccのページでKR250のセットを
扱っておられますのでまとめて必要な方は、こちらで購入すると良さそうです。
自分も今回は、メーカー純正で出ないのが多かったので2セット購入させて頂きました。

 話は、戻ります。(;´Д`) 
見た目ゲル状の物体に包まれたメインジェットは、間違いなく腐食していそうな雰囲気です。

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 取りあえず外して確認して見ましたが外周に腐食が出ていてこの分だと開口部も間違いなく
やられてるので入れ替えって事になります。

そのベースとなるニードルジェットも怪しいなぁって思っておりましたが案の定結構良い状態。

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磨いてやれば、良さそうなモンですが一応、前項のセットに含まれてますので磨いて予備ストックに
取っておいて、新しいのに入れ替える事にします。

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 一通り外して見ました。
腐ったガソリンが周囲に異臭を放ち、自室は、パーツで散らかったのと相成って
人の近づけない魔空間になっています。
キャブのボディは、全然腐食も無い状態なのでこのまま磨いて使うことにします。

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 フロートチャンバーも結構良い状態でぶよぶよしたネトネトしたガソリンが食いついてます。
これがなかなか落ちなくて結構大変なんですけど、取りあえず触れる状態にしないとなので
さっさと掃除を始めます。

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 一通りバラし終わりました。
ここからやっと掃除って訳ですけど、必要な部分の確認だけは、しておくことにします。

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 ニードルバルブのホルダーです。この部分がガソリンの入り口になるわけですけど
当初、ニードルバルブが固着して抜けない状態でした。
クリーナーやらアセトンで騙し騙し捻って外して再利用の方向に持って行きます。
このホルダー部分の外側にある0リングが切れてしまってまして、以外にここの劣化のために
オーバーフローしてガソリンが漏れるってのがありますのでこのOリングも新品に入れ替えます。
うちのブログに遊びに来てくれてるけんじぃさんが赤ガンマに乗っておりまして
こちらのパーツと共通なのですがけんじぃさんが検証したページによるとフッ素ゴムのS-7で
正解との事なのでこいつの単体購入は、MonotaROあたりで購入して入れ替えって事で良さそうです。

 さてさて、この辺で今日の作業は、終わりって事になりますけど
実を言いますと大失敗してまして、予定調和って話になります。
この位の状態のキャブレターに付いてるパイロットジェットですが大抵固着して抜けません。
今回も多分に漏れず頭を飛ばしてしまいました。
結局再度穴を開けて抜き取り作業をするわけですが

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 こんな姿になってしまいました。締める時は、本気になって締めるのは、辞めましょうね・・・
数年後には、同じ状態が待ってます。(;´Д`) 

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 元の形は、こんな具合でこれは、ガンマのやつですがえらい無残に潰されたモンです。
締める時は、適度なトルクで締めましょう。ヽ(´Д`;)ノアゥア...