ワイヤー作成手順

 先日、ミーティングに行った折りにみっくさん、みのたんさんとお話してる時に
ワイヤーが無いって話になりまして、ワイヤーの加工は、比較的簡単に出来るので説明したのですが
ちょっと伝わってなかったかもしれないって思い直して記事にしてみました。

 自分の場合、ガンマやらスクーターやらキャブレターを入替る都合上ノーマルワイヤーの使用が
困難になり、必要サイズを作らないと駄目になってしまうのですが、作成してくれるメーカーも
あるのですけど、値段を考えると少し考えてしまいますので結局、毎回自作する事になるので
ワイヤーが無いと言われてもあまりピンと来ませんで基本ノーマルで組上げると言えども
この辺は、新品に入れ替えたいってのもあってKRに関してなるべく現状機種のワイヤーを
加工して使うって事で進める予定でした。
 
 んで、話のついでになってしまいますけど、忘れないうちにネタにしてしまいます。
わかるひとには、わかってることなので知ってる人は、スルーして貰って構いませんので
こんな方法も有るって事で

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 必要なのは、こんな材料と工具です。
写真に載せるのを忘れておりますがタイコと同じサイズのドリルも必要です。
無い場合は,近くの加工屋さんか木工関係の店でお願いしたら恐らく施工して貰えると思います。

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 今回のドナーは、曲がってしまってるガンマのスロットルワイヤーを使用します。
ワイヤー部分に曲がりが入って変なクセが付いていますので使い物にならないのですけど
このワイヤーも再加工すれば、スクーターのキャブのワイヤーに使えますのでこいつで進行させます。

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 順番は、変わっても構わないのですけど取りあえずワイヤーアウターの長さを合わせるのに
先端部のキャップがあると困りますのでライターで炙ってリード部分を溶かしつつ外してしまいます。
このキャップは、再使用しますので傷の付かないように取り外して下さい。

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 少しライターで炙ってキャップを引き抜くとこんな感じで外れます。
ワイヤーのアウターは、必要なオリジナルのワイヤーと同じ長さにカットしますので
必要な部分以外が溶けて仕舞わないように気をつけて抜いて下さい。

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 ワイヤーに付いているタイコも長さを合わせる上で不必要になりますのでカットしてしまいます。
カットした折りにワイヤーの寄りがほどけてしまうのでなるべく破断力の強いニッパーを使用するのが
良いと思います。
場合に寄っては、サンダーのカット刃で切ってしまうのが綺麗に仕上がりそうです。
自分の場合、今回は、ニッパーでカットしました。

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 分解するとこんな具合になります。
今回は、余り部品の無いキャブのスロットルワイヤーでやってますがクラッチワイヤなどの場合は、
この他にも保持用のブラケットなんかが乗っておりますのでその辺も外れた折りに掃除して再利用します。

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 ここから、必要サイズに合わせて加工していきます。
アウター部分は、ノーマルのアウターに合わせてカットします。
当然、長さをノーマルと合わせないと駄目なので長めのチョッパーなんかのワイヤーをセレクトして
使うのがよさそうです。

 必要サイズのアウターが用意出来たらキャップを再度取り付けます。

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 最初にやった事の逆の手順でアウターを炙って熱を掛けて軽くワイヤーのアウター部分に嵌めて
再度アウターのビニール被膜部分を溶かしながらキャップを押し込んでいきます。

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押し込んだ時点で再度カシメが可能なツールがある方は、締め混んでおいた方が理想ですが
自分は、ありませんので炙って押し込んで終わりにしてますけど、これでも取りあえず強度は,出てますので
大丈夫だと思います。

 次にタイコの作成に掛かります。

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 熱に負けてしまわない素材ならなんでもいいのですが取りあえず手元にあった割り箸が良さそうなので
タイコと同じ直径の穴を開けてしまいます。
キャブのワイヤーのタイコが丁度割り箸の厚みと同じサイズなので使いました。

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 割り箸の穴を開けた部分にハンダを流し込んでいきます。
見た所、タイコ部分は、鉛で出来てますのでハンダで大丈夫だと思いますけど、気になる方は、
釣具屋なんかで売ってる鉛でも同じような事が出来そうな気がします。

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 ワイヤー側には、ステンレスフラックスを塗りつけます。
素材がステンレスなのでこのステンレスフラックス必須でして、無くてもッて事は、ありませんので
しっかりと塗って下さい。

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 ここで若干コツがいるのですが、溶かしたハンダの真ん中辺りにフラックスを塗ったワイヤーを
ハンダで暖めつつ一気に押し込みます。
冷えた所で割り箸から抜き取ると

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 こんな感じに仕上がります。
ちなみに割り箸から抜いた時に形がいまいちな時は、抜き取ってからサンドペーパーなり棒ヤスリで
形を仕上げるのが吉ですね。

 もっと大きいタイコなんかもこれの応用で作れますので難易度も低いですしやってみてください。
ちなみにタイコサイズのパイプにハンダを流し込んで作るって方法もありますけど、タイコを作るのに
パイプ材を揃えるのもなんだかなぁって感じましたので自分の場合、こんな風に再加工して
使ってます。
未だにすっぽ抜けたとかの事例は、自分の所では、ありませんので強度的には、
問題無さそうです。

 後、使用ワイヤーのセレクトですが自転車用は、強度的に駄目らしいのでなるべくバイクの
同じ径のモノをセレクトするようにして下さい。
恐らく同一排気量のバイクのパーツとして販売してるモノなら強度的にも問題無いと思います。

 さらに応用ですがワイヤーだけ同型サイズのモノを他の車種から持ってきて入れ替えて使うって
手もありますのでこういったワイヤー部分が切れてしまったゴミでもアウターのみ使えるので
取っておいて損は、無いですね。

 って感じで一見ゴミだろって思うようなモノもガレージやら自室に死蔵してるので
ウチの身の回りは、酷い状態になってます・・・(;´Д`) 

 一応書いておきますが、火などを使いますので身の回りに気をつけて施工して完成後は、
しっかりとタイコ部分の接続の確認をして下さい。